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≪宅建試験対策≫売主の担保責任について簡単な覚え方公開!

「債権」は、宅建の本試験では、毎年4問出題されます

範囲も広く、論点もたくさんあるのでいくら対策しても見たことない問題が出ることもあります。

難易度も幅が広いので、勉強してもなかなか点数が伸びにくい分野です。

しかし、丸々捨ててしまったら他の教科での挽回が厳しくなるので、易しい問題は得点できるように勉強しておきましょう。

 

 

売主の担保責任について簡単な覚え方公開!

 

売主の担保責任」とは、売買によって買主の取得した権利または物に不完全な点(瑕疵)がある場合に売主が負う無過失責任のことをいいます。

 

買主の取得した権利または物に不完全な点(瑕疵)がある場合に売主の担保責任が生じる場合としては下記の5つの場合があります。

 

  1. 全部他人物売買権利の全部が他人に属するためにその権利を買主に移転できない場合
  2. 一部他人物売買権利の一部が他人に属するためその権利を買主に移転できない場合
  3. 数量が不足:数量不足、または一部が契約時に滅失していた場合
  4. 権利の制限:他人の用益権によって権利が制限を受けている場合
  5. 抵当権の実行他人の担保物権の実行により買主が所有権を失った場合

 

この5つの場合で宅建試験で押さえるべき場合は「全部他人物売買」「一部他人物売買」「抵当権の実行」です。

 

買主の取得した権利または物に不完全な点(瑕疵)がある場合に売主に対する責任の追及の手段は下記の3つがあります。

 

 

買主の取得した権利または物に不完全な点(瑕疵)がある5つ場合と買主がその事実について善意か悪意かによって、売主に対する責任追及の3つの手段のどれが認められるかが異なります。

 

ここは複雑で、なおかつ、ひたすら暗記が求められます。

 

しかし、民法の中でトップクラスに極めて重要なので捨てるわけにはいきません。

 

なので、簡単な覚え方を公開します!

 
買主が善意のときに売主に追及できる権利

 

』ゼン・カイ『
』イチ・ダイ『
』タン・カイ『
』タン・ソン『

 

この簡単な覚え方が理解できるように説明していきます。

 

 

他人物売買とは?

 

売買契約の効力として、売主は買主に対して所有権などの財産権の移転義務を負います。

 

仮に契約成立の時に売主に目的物の所有権がなかったとしても、契約は有効に成立します。

 

たとえば、AはC所有の甲土地をBに売却する契約を結びました。
その後AはCから甲土地を買い受け甲土地の所有権を取得し、Bに甲土地の所有権を移転させました。

 

他人物売買の図



このように、売主が目的物の所有者からその所有権を取得したうえで、買主に権利を移転する義務を負うことを「他人物売買」といいます。

 

全部他人物売買

 

先ほどの例のように、AがC所有の甲土地をBに売却する契約を結びました。
しかし、AはCから甲土地を取得することができず、Bに甲土地を売却することができなかった。

 

この場合、買主Bが売主Aに対して担保責任を追及することができます。

 

全部他人物売買の図



 

 

全部他人物売買の場合

 

買主Bが善意なら:契約解除権損害賠償請求権

買主Bが悪意なら:契約解除権のみ

 

を主張することができます。

 

この場合の善意・悪意は「目的物(甲土地)が売買契約の際に他人の所有物であることを知っていたか(善意)、知らなかった(悪意)」ということです。

 

甲土地が買主Bに移転できなかったので、買主は代金減額請求はすることはできません。

 

一部他人物売買

 

たとえば、Aは乙土地をBに売買する契約を結びました。
AB間の売買契約の目的物である乙土地は、実はA所有地と一部はC所有の土地でした。
結局Aは、乙土地のC所有である一部はBに売却するとはできませんでした。

 

このような場合を「一部他人物売買と言い、買主Bは売主Aに対して担保責任を追及することができます。

 

一部他人物売買の図



一部他人物売買の場合

 

買主Bが善意なら:代金減額請求権損害賠償請求権 (A所有地だけでは買わなかった場合は契約解除権もある

買主Bが悪意なら:代金減額請求権のみ

 

を主張することができます。

 

この売主に対する責任追及の手段には権利を主張できる期限がある場合もあります。(権利行使期間

一部他人物売買の権利行使期間は下記のとおりです。

 

一部他人物売買の権利行使期間

 

買主Bが善意なら:事実を知ったときから1年以内

買主Bは悪意なら:契約時から1年以内

 

抵当権の実行

 

たとえば、AはCに対する債務を担保するために甲建物に抵当権を設定しました。
その後Aは甲建物をBに売却しましたが、AはCに対しての債務を弁済することができず抵当権が実行され、甲建物は買受人であるDの所有物になりました。

 

この場合、買主Bは甲建物売買契約を締結しましたが、その後抵当権の実行により甲建物の所有権を失ってしまったので売主Aに対して担保責任を追及することができます。

 

抵当権の実行の図



抵当権実行により所有権を失った場合

 

買主Bは善意悪意問わず契約解除権損害賠償請求権

 

を主張することができます。

 

権利行使期間は制限はありませんが、代金減額請求権は主張できません

 

抵当権の知識がなかったら理解が難しいかもしれません。

 

抵当権について詳しい解説はこちら→抵当権の絶対要点まとめ

 

 

売主の担保責任

 

買主の取得した権利または物に不完全な点(瑕疵)がある場合に売主の担保責任が生じる場合と担保責任を追及できる権利と善意と悪意をひとつずつ覚えるのは大変なので一覧表にまとめました。

 

売主の担保責任が生じる場合 買主の
善意・悪意
契約解除権 損害賠償請求権 代金減額請求権 権利行使
期間
全部他人物売買 善意 制限なし
悪意 × 制限なし
一部他人物売買 善意
(目的不達成時)
事実を知ってから
1年以内
悪意 × × 契約時から
1年以内
数量が不足 善意
(目的不達成時)
事実を知ってから
1年以内
悪意 × × ×
権利の制限 善意
(目的不達成時)
事実を知ってから
1年以内
悪意 × × ×
抵当権の実行 善意 制限なし
悪意 制限なし

 

「数量が不足」と「権利の制限」の場合は、試験に出る可能性は低めなので詳細な解説はしていませんが、一覧表だけでいいので目を通しておいてください。

 

ほかの「全部他人物売買」「一部他人物売買」「抵当権の実行」は民法でトップクラスの極めて重要論点です。

 

売主の担保責任の簡単な覚え方

 

序盤に売主の担保責任の簡単な覚え方を公開しました。

 

これを細く説明すると、「買主が善意のときに売主に追及できる権利」の語呂合わせです

 

買主が善意のときに売主に追及できる権利

 

』ゼン・カイ『
』イチ・ダイ『
』タン・カイ『
』タン・ソン『

 

『全』は全部他人物売買
『解』は契約解除権
『一』は一部他人物売買
『代』は代金減額請求権
『担』は担保物権(抵当権)
『損』は損害賠償請求権

 

を表しています。

 

買主が善意のときは主張できる権利が多いので、最低でもこの語呂あわせだけでも覚えておくことは必須です。

 

 

 独学が辛いなら病む前に対策を!

 

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